警察犬日記 2


今日もさわやかな良い天気です。

一年中でこの季節と春先が一番訓練に適しています。
そんなこんなで、あちこちで警察犬の大会が開かれます。日頃やっていることを、場所や環境を変えたとき犬がどんな態度をとるのか、実力を確かめる舞台でもあります。

日本警察犬協会が主催する日本訓練チャンピオンは最も大きな大会で、毎年十月の第三日曜日を挟んで行われ、北は北海道、南は沖縄から犬を連れた訓練士が集まります。

出場頭数は1000頭あまり。長野県の霧が峰高原で行われますが、この時ばかりと犬と訓練士の熱気であふれています。一年に一度顔を会わせた訓練士同士があちこちで恒例の挨拶や近況報告や訓練の話で盛り上がります。

期間は三日間。でも、ほとんどの人が練習もかねて四・五日前から泊り込みで入山し、熱戦が繰り広げられます。
大会当日は、犬のオーナーさんも応援に駆けつけそれはそれは賑やかな祭典になります。
ちなみにこの大会で優勝すると、内閣総理大臣賞が授与されます。熱が入るのも無理のないことです。

興味のある方は、日本警察犬協会のホームページに詳しいお知らせが載っています。
その他、各都道府県でも警察犬の競技会が行われていますので、見学などいかがでしょうか?
訓練を受けた犬がどんなに素晴らしいか実際に目にしていただければ、もっと興味を持ってもらえると思います。

教えられたことがきちんとできて、うれしそうな犬とほっとした様子の訓練士。うまくいかなくて、自信なさげな犬と残念そうな訓練士。かと思うと、ギャラリーの多さに舞い上がりキョロキョロよそ見ばかりしている犬や、中には参加することに意義あります、のような犬までさまざまです。

訓練士の方も、一人で一頭だけ連れてくる人もいれば、十頭近くの犬と一緒に来る人もいます。
期待をかけた犬がとんでもないミスをしてしまったり、想定外の状況に陥ってあわてることや、逆にダークホースがとんでもない頑張りを見せて喜ばせてくれることもあります。

訓練士の期待を背負った犬があちこちの大会で活躍してくれるシーズンです。